月別アーカイブ: 2013年1月

役員情報の開示とプライバシー

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現在、インターネット等を通じて誰もが照会できるようになっている香港企業の取締役の個人情報(ID番号等)に対して、その閲覧を制限しようという動きがあります。この問題を巡って、香港のメディアが反発を強めています。

香港政府は2014年の会社法改正の中で、個人情報保護という大義名分の下、企業の取締役の個人情報を閲覧できる対象を政府機関や当該企業の関連者(他の取締役や清算人)等に限定する変更を加える考えで、これに対して、ジャーナリストの団体などが猛烈に反発しており、先日は香港各紙にメディア従事者たちの連名による意見広告が掲載されたりもしました。このような反発を受けて、政府側は報道機関にも情報閲覧を認めるという対案を提示したようですが、ジャーナリスト側はそもそも閲覧対象者を制限すべきではないとして、この案にも反対する構えです。

仮にメディアに対して情報のアクセスを認めたとしても、昨今のネットの発達によってメディアの境界というのが分からなくなってきていますので、メディアの範囲がどこまでなのかを巡ってまた揉めることになるでしょう。このような問題はどの国でも起こりえますが、特に香港のメディアは言論の自由にセンシティブなだけに、今回の政府の動きは潰えそうな気がします。

貧困線とジニ係数

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このほど発表された施政報告の中で、梁振英行政長官は今年中に貧困線の設定を急ぐことを明らかにしましたが、早速、今週にもその作業に着手するようです。

仮に貧困線が香港の世帯収入の中央値(2011年香港統計局調査では、20,500香港ドル)の半分のところに引かれたとすると、香港の人口700万人のうちおよそ120万人が貧困層に分類されると考えられています。人口比で言えば17%程度となり、日本の貧困率(16.0%:平成22年「国民生活基礎調査」より)に近い数字となります。日本の貧困率の数字はOECD加盟国中で最も高い部類に属しますので、この数字からも香港の貧困問題が相当に深刻なことが伺えます。

とりわけ問題視されているのは貧富の格差の拡大です。2011年の香港統計局の調査によれば、香港の世帯収入の中央値(20,500香港ドル)は2006年と比較して18.8%増加している一方で、月間収入4,000香港ドル未満の最低所得層の世帯数も増加していて、貧富の格差が広がっていることが分かります。

最近、中国の経済指標の中で、ジニ係数の数値が10年ぶりに発表されたことが話題になりました。ジニ係数は所得分配の不平等さを測る指標であり、係数の値が0に近いほど格差が少なく、1に近いほど格差が大きいことを意味します。今年初めに公表された2012年の中国のジニ係数の数値は0.474で、社会不安が高まる危険水域とされる0.4を超えています。香港ではジニ係数は5年おきに公表されており、直近の数字は昨年6月に発表されたものになりますが、それによると、2011年時点のジニ係数は0.475(税引き後・所得移転後手取り収入ベース)で、これは中国の数値(あくまで公称値ですが)をわずかながら上回っています。

中国本土の貧富の格差の拡大と、それに伴う社会不安の増大はよく取り上げられますが、香港におけるそれも、同様に深刻な問題として捉えられています。

平成25年度・与党税制改正大綱

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24日、与党の平成25年度税制改正大綱が取りまとめられ、公表されました。

平成25年度 税制改正大綱

ここ数年大きな変更が相次いだ外国子会社関連税制の部分には、来年度はほとんど手が入らない見込みです。平成25年度税制改正大綱から国際課税に関する部分を抜粋します。

国際課税

1 租税特別措置等

(国 税)
〔延長・拡充等〕
(1)振替公社債等の利子等の非課税制度

① 非居住者又は外国法人(以下「非居住者等」という。)が受ける振替社債等の利子等の非課税制度について、その適用期限を撤廃する。ただし、次に掲げる振替社債等の利子等については、平成 28 年3月 31 日までに発行されるものに限ることとする。

イ 振替特定目的信託受益権のうち社債的受益権
ロ 東日本大震災復興特別区域法に規定する特定地方公共団体との間に完全支配関係がある内国法人が発行する利益連動債(地方公共団体が債務保証をしないものに限る。)

② 公社債等に係る所得に対する課税の見直しに伴い、非居住者等が受ける振替公社債等の利子等の非課税制度について、次の見直しを行う。

イ 非居住者等が受ける振替公社債等の利子等の非課税制度については、その利子等の支払を受ける非居住者等の所有期間にかかわらず、その全額について源泉徴収を不適用又は非課税とする。(再掲)
ロ 上記イの見直しに伴い、非課税適用手続について、次の措置を講ずる。
(イ)所有期間明細書を廃止するとともに、非課税適用申告書等を5年ごとに提出することとする。
(ロ)特定振替機関等又は適格外国仲介業者は、源泉徴収の計算に関する情報を利子等の支払を受けるべき日の前日までに、源泉徴収義務者に通知することとし、適格外国仲介業者は、利子等の受領者の情報をその支払の確定した日の属する月の翌月 10 日までに、当該利子等の支払事務の取扱いをする特定振替機関等に通知する。
(ハ)非課税の対象となる振替公社債等の利子等の支払事務の取扱いをする特定振替機関等は、当該利子等に係る支払調書を所轄税務署長に提出する。
(ニ)特定振替機関等は非課税の対象となる振替社債等の利子等の支払をした旨を当該振替社債等の発行者に通知し、当該発行者は特殊関係者に関する書類を当該特定振替機関等の所轄税務署長に提出する。

③ 非居住者等が支払を受ける振替割引債の償還金等について、非居住者等が受ける振替公社債等の利子等の非課税制度と同様に、非課税適用申告書の提出等を要件として、償還時の源泉徴収を行わず、所得税及び法人税を非課税とする。
(注)利益連動債の償還金等及び発行者の特殊関係者が受ける償還金等は対象外とする。

④ その他所要の措置を講ずる。
(注)上記②から④までの改正は、平成 28 年1月1日以後に支払を受けるべき振替公社債等の利子等及び振替割引債の償還金等について適用する。

2 その他

(国 税)
(1)内国法人等の特定外国子会社等に係る所得の課税の特例(いわゆる外国子会社合算税制)について、無税国に所在する特定外国子会社等に係る外国子会社合算税制の合算所得につき、本店所在地国以外の国で課税される場合には、当該合算所得は、外国税額控除の適用上、非課税国外所得に該当しないこととする。

(2)国外関連者との取引に係る課税の特例(いわゆる移転価格税制)について、独立企業間価格を算定する際の利益水準指標に営業費用売上総利益率(いわゆるベリー比)を加える。

(3)上場株式等の配当等に係る源泉徴収義務等の特例の適用がある場合における租税条約の適用手続について、次の措置を講ずる。

① 支払の取扱者を通じて支払を受ける配当等につき条約の適用を受けようとする非居住者等は、非居住者等に関する事項を記載した条約届出書(以下「特例届出書」という。)を提出することができることとする。特例届出書は、配当等に関する事項の記載を要しないこととし、一定の場合には、3年ごとに提出することとする。

② 特例届出書を提出した非居住者等は、条約の適用を受ける配当等の支払を受ける都度、その支払を受ける日の前日までに、配当等に関する事項を支払の取扱者に通知しなければならないこととし、通知を受けた支払の取扱者は、当該配当等の交付をした日の属する月の翌月 10 日までに、配当等の金額及びその金額につき源泉徴収された所得税の額等を、光ディスク等に記録して当該支払の取扱者の所在地の所轄税務署長に送付しなければならないこととする。
(注)上記の改正は、平成 26 年1月1日以後に支払を受ける上場株式等の配当等について適用する。

(4)徴収共助制度について、租税条約等の相手国等との間の送金及び送金の受領に関し、所轄国税局長等以外の国税局長も行うことができることとする等の措置を講ずる。
(注)上記の改正は、平成 25 年7月1日から適用する。

(5)関連者等に係る純支払利子等の課税の特例(いわゆる過大支払利子税制)と国外支配株主等に係る負債の利子等の課税の特例(いわゆる過少資本税制)との双方が適用され得る場合における重複適用排除に関する規定等の整備を行う。

(地方税)
(1)国税の徴収共助制度の見直しに併せて、消費税と地方消費税との一体処理に関する規定について所要の整備を行う。
(注)上記の改正は、平成 25 年7月1日から適用する。

(2)関連者等に係る純支払利子等の課税の特例(いわゆる過大支払利子税制)の創設に伴い、法人事業税の付加価値割の課税標準である単年度損益について所要の措置を講ずる。

 

今回の税制改正大綱の中で最も注目されているのは富裕層に対する増税に関する部分です。その一環として相続税の増税が盛り込まれ、基礎控除額が「5千万円+1千万円×法定相続人数」から「3千万円+6百万円×法定相続人数」に変更されることによる課税ベースの拡大と、最高税率の従来の50%(3億円超)から55%(6億円超)への引き上げが提起されています。

相続税については、富裕層の資産の海外退避を招くとされ、各国で廃止が相次いでいます。香港では2006年に、またシンガポールでも2008年に廃止され、他にも近年、スウェーデン、ロシア等で相続税が廃止されました。米国のように一度廃止された相続税が復活した例もあり、この流れは必ずしも一方向的なものとはいえないのですが、世界的な潮流として相続財産への課税は廃止・縮小の方向にあるように見えます。

しかし、日本経済は経済史的に見ても過去に例のない長期のデフレに陥っていて、そこから抜け出すために、時には他国の政策の潮流に背を向けた独自の対応が必要な場合もあるでしょう。相続税の課税強化の大義は富の再分配というところにあるわけですが、デフレ脱却と経済成長路線への復帰を至上命題とする現在の日本の状況を考えたときに、購買力の弱い層への所得移転は、(たとえ世界的な政策の流れに逆行しているとしても、)必要な政策ではないかと思います。

香港の大気汚染とAPI(Air Pollution Index)

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北京をはじめとする中国本土の大気汚染が問題になっていますが、香港でも靄がかった日が多くなりました。風向きの関係で、香港も本土の大気汚染とは無縁ではいられません。

香港では、環境保護局(EPD)が域内11カ所の一般観測点と繁華街(中環・銅鑼湾・旺角)に設けられた3カ所の路上観測点で大気の汚染状況を観測し、1時間おきにAPI(Air Pollution Index)という香港独自の大気汚染指数の形で市民に公開しています。

APIの計測が始まったのは1995年からですが、過去最悪の数字を記録したのは2010年3月でした。このときには、例えばセントラルの路上観測点では、1ヶ月の延べ743時間の計測時間のうち37時間で、APIが201以上の数値を記録しました。APIが201を超えたのは15年余りの観測期間の中で、2010年3月を除けばわずか数時間であり、いかにこの月の大気汚染が突出していたかが分かります。APIが201を超えるのは4段階ある大気汚染のレベルとしては最も”Severe”な段階とされ、心臓や肺の疾患がない人であっても屋内待機が呼びかけられるほどのものです。実はこのときこれほどまでに大気汚染が悪化したのは、当時中国北方で発生した砂嵐が原因でした。この時期特有の季節風に乗って、砂塵(いわゆる黄砂)が香港まで流れてきて空を黄土色に染めたのでした。

今月に入ってからのAPIの数値は平常範囲で推移していますが、上に書いたような過去もあって、香港市民は中国本土の大気汚染に無関心ではいられないわけです。

香港の街中で暮らしていると、空気の汚れにはつい慣れっこになってしまっている面があります。たまに郊外に出かけて新鮮な空気に触れると、日頃の生活で自分が吸っている空気がいかに汚れたものか、そのとき改めて実感することになるのですが。

なお、弊社のサイトのトップページには、セントラルと銅鑼湾のリアルタイムのAPIの数値を表示していますので、よろしければご参照ください。

2012年の対中直接投資

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先に発表された2012年の対中直接投資額の統計について、改めて振り返ってみたいと思います。

中国商務部の発表によると、2012年の中国国外からの対中直接投資額(※)は1,117.16億ドルで、対前年比3.7%減となりました。対中直接投資が前年よりも減少したのは、リーマンショックのあった2009年以来、3年ぶりのこととなります。

また、国別の対中直接投資額は下記の通りとなっています。

  1. 香港(712.89億ドル)
  2. 日本(73.8億ドル)
  3. シンガポール(65.39億ドル)
  4. 台湾(61.83億ドル)
  5. アメリカ(31.3億ドル)
  6. 韓国(30.66億ドル)
  7. ドイツ(14..71億ドル)
  8. オランダ(11.44億ドル)
  9. イギリス(10.31億ドル)
  10. スイス(8.78億ドル)

この他、2012年に設立された外商投資企業数は24,925社で、こちらも対前年比で10.06%の減少になりました。

2009
2010
2011
2012
外商投資企業設立数(件) 23,435 27,406 27,712 24,925
対中直接投資額(億米ドル) 900.33 1,057.35 1,160.11 1,117.16
(うち日本からの直接投資額)
(41.17)
(42.42)
(63.48)
(73.8)

2009年以降の傾向で見れば、全体として海外からの対中直接投資には頭打ち感が見られるのですが、日本からの投資は着実に伸びています。

ちなみに、2012年の日本からの直接投資額の月別推移は下記の通りでした。

2012年
1月 2月 3月 4月 5月 6月
7.99 5.61 7.13 6.22 5.25 8.78
2012年
7月 8月 9月 10月 11月 12月
6.31 3.52 5.40 4.59 5.28 7.72
単位は億米ドル

2012年前半(1~6月)の月別平均投資額が6.83億米ドルであったのに対し、同年後半(7~12月)のそれは5.47億米ドルに減少しています。季節的な要因もあると思われますので、この差が(尖閣問題の影響を反映した)有意なものなのかは詳細な分析を待たなくてはなりませんが、数字の上からは日本からの対中投資回避の動きはまだそれほど表面化していないように見えます。昨年後半の落込みがさほど見られなかったのは、おそらく問題が先鋭化する以前に立てられた投資計画の多くがそのまま履行されたためで、影響が数字に表れてくるのはこれからでしょう。

2013年前半の対中直接投資の動きには、引き続き注視が必要です。

(※)海外からの対中直接投資には、本土在住の中国人が英領ヴァージン諸島などのタックスヘイブンの国々の法人を通して行う迂回投資も多く含まれますが、2009年以降の商務部の公表するデータではそれらの金額は排除されています。

香港の大学入試制度

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日本では先週末、大学入試センター試験が行われ、50万人以上の受験生が受験しました。昨年頻発したトラブルはほとんど発生せず、受験生にとっての最初の関門がまずは平穏に終了したことになります。

香港にも大学入試センター試験に相当する試験はありますが、現在は学制改革による移行期にあたるため、複数の大学入試システムが共存する複雑な形となっています。

これまでは、旧制度(「3-2-2-3制」)下の中学5年生向けに「HKCEE(Hong Kong Certificate of Education Examination:香港中學會考)」、また中学7年生を対象に「HKALE(Hong Kong Advanced Level Examination:香港高級程度會考)」という2回の共通試験が課されてきました。しかし、2010年に新しい学制(日本などと同じ「3-3-4制」)が導入されたため、2012年からその中学6年(高校3年)生向けの大学入学試験「HKDSE(Hong Kong Diploma of Secondary Education:香港中學文憑)」が実施されています。現在は新旧制度の移行期間にあるため、これらの両試験制度が併存する形となっています(2013年以降のHKALEは旧制度下の卒業生のみを対象に、規模を縮小して実施)。

new_education_system

これらの試験は毎年3~5月にかけて行われ、現在、香港にある8つの大学を志望する受験生の大多数はこのいずれかの試験を受験することになります。この共通試験のスコアに、各大学が個別に課す面接試験での評価、中学時代の学業成績や課外活動の成果などが加味されて、合否が判定されます。合否判定に占める共通テストの比重は大きく、日本の国立大学や一部の私立大学のように二次試験が課されることはないため、筆記試験は一発勝負になります。

日本でもかつて共通1次試験の導入時や、その後の大学入試センター試験への移行時など試験制度の変革期には、当時の受験生が振り回される事態が起こりました。試験制度の変更に翻弄されるのは、どの国の、いつの時代の受験生も変わらないのでしょうが、人生最初の大きな試練を気丈にくぐり抜けていってほしいものです。

2012年の中国のGDP成長率

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1月も半ばを過ぎ、昨年(2012年)の中国の重要な経済指標が続々と公表されています。

注目の中国のGDP成長率が本日発表され、2012年は対前年比で7.8%の伸びにとどまったことが明らかになりました。成長率が8%を下回ったのは13年ぶりで、2011年に続いて2年連続の1桁成長にとどまったことになります。貧富の格差の拡大等で社会不安が高まる中、最低でも7~8%程度の経済成長率を維持しなければ国民の不満は抑えきれないとも言われているだけに、何とかぎりぎり及第点に持っていったという感じでしょうか。

また今週、2012年の対中直接投資(FDI)の実績についても発表があり、金額ベースでは対前年比で3.7%減と落込み、3年ぶりに減少に転じたことが明らかになっています。上記のGDP成長率もそうですが、中国経済の潮目が変わったのかどうか、しばらく注視する必要がありそうです。

2013年施政報告

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昨日16日、梁振英行政長官による2013年の施政報告演説が立法会で行われました。
梁行政長官は昨年7月に就任したばかりですので、今回が初めての施政報告となります。

報告の内容は下記のサイトからダウンロードできるようになっています。
2013年施政報告(英文)

今回の報告書の章立ては下記の通りとなっています。

  1. 序章
  2. 経済開発
  3. 住宅と土地の供給
  4. 社会福祉
  5. 環境保護
  6. 教育
  7. 医療
  8. 交通
  9. 芸術・文化・スポーツ
  10. 行政・政治体制
  11. 結び

香港の行政長官職の任期は5年ですが、梁行政長官は自らの任期の最優先課題として住宅問題の解決を挙げ、演説の中でも最も多くの時間を割きました。施政報告後のTwitterの反響などを見ても、この問題に対する香港市民の関心の高さが伺えます。

この他では、政府が今年中に貧困線の設定を行うという点にも注目が集まっているようです。貧富の格差の問題が香港でもいよいよ顕在化してきたということでしょうか。

通称”CY”と呼ばれる梁行政長官は就任以来、不人気にあえいでおり、香港大が行った直近の世論調査では支持率も30%そこそこに低迷していますが、今回の施政報告を香港市民はどのように評価するのでしょうか。

2012年の香港法人設立件数

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昨日14日、香港会社登記所は昨年(2012年)の法人設立数が150,165社に上ったことを発表しました。年度別の法人設立件数はこれまでその前年(2011年)に記録した148,329社が最高でしたが、2012年はそれを+1.2%上回り、過去最高を更新したことになります。

過去5年の法人設立数の推移は下表のとおりとなります。

2008年 2009年 2010年 2011年 2012年
98,645 109,424 139,530 148,329 150,165

また、2012年末時点の香港の法人数が100万社を突破し、1,044,644社に達したことも併せて発表されています。

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昨日14日は日本各地で大雪となり、首都圏などでは交通機関のマヒや、イベントの中止、店舗の繰上げ閉店など、比較的雪に慣れているはずの日本でも大きな社会的影響が出ました。

ここ香港は亜熱帯に属しているものの、毎年旧正月の時期(1~2月)は曇りがちの天気になり、最低気温が10度を下回ることも珍しくなくなりますが、雪が降ることはまずありません。ちなみに、香港の都心部ではこれまでに降雪が観測されたことはなく、新界などの郊外を含めても降雪が確認されたのは観測史上、下記のわずか4回だけだそうです。

1967年2月2日 歌連臣角(※1)
1967年12月13日 大帽山(※2)
1971年1月29日 大帽山
1975年12月14日 新界各地

(※1)歌連臣角は香港島東部の山間の地
(※2)大帽山は新界にある香港最高峰(957m)の山

1975年の暮れを最後に、もうかれこれ30年以上香港では雪が降っていないことになります。この先、香港の都心で降雪に出会えれば、それは一生ものの貴重な機会になることは間違いありません。