月別アーカイブ: 2013年5月

世界競争力ランキング2013

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スイスのシンクタンクIMDのWorld Competitiveness Centerが発表した2013年度の世界競争力ランキングで、香港は前年の1位から3位に順位を落としました。

同ランキングにおける香港の過去5年の順位の推移は以下の通りとなっています。

【香港の競争力ランキングの推移(過去5年)】
2009
2010
2011
2012
2013
総合競争力
2位
2位
1位
1位
3位
経済状況
3位
4位
4位
4位
8位
政府の効率性
2位
1位
1位
1位
2位
企業の効率性
1位
2位
1位
1位
2位
インフラストラクチャー
19位
23位
21位
18位
21位

香港は評価対象の4分野でいずれも順位を下げていますが、特に「経済状況」の面で評価を落としています。

2013年度版ランキングにおける個別の評価項目ごとの香港の順位は以下の通りとなっています。

【経済状況】
国内経済
国際貿易
国際投資
雇用
物価
29位
1位
2位
16位
58位
【政府の効率性】
公共財政
財政政策
制度的枠組み
ビジネス法制
社会的枠組み
5位
3位
3位
1位
26位
【企業の効率性】
生産性・効率性
労働市場
ファイナンス
経営慣習
姿勢・価値観
8位
7位
2位
17位
5位
【インフラストラクチャー】
基礎インフラ
技術インフラ
科学インフラ
健康・環境
教育
30位
1位
27位
21位
26位

この結果は香港の各紙でもかなり大きく取り上げられています。

Hong Kong has lost its status as the world’s most competitive economy, according to the latest report by the International Institute for Management Development (IMD)….
金融海嘯後歐美經濟一蹶不振,香港復蘇相對較快,令過去兩年在瑞士洛桑國際管理學院(IMD)的全球競爭力排名中雄踞…

なお、香港に代わって首位に立ったのは米国で、スイスが2位。以下、香港、スウェーデン、シンガポール、ノルウェー、カナダ、UAE、ドイツ、カナダの順となっています。日本はアベノミクス効果への期待で、前年の27位から24位に順位を上げています。

HSBC会長 タックスヘイブンでの事業の縮小を表明

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HSBCのダグラス・フリント会長がタックスヘイブンと呼ばれる地域での事業活動を大幅に縮小する旨を表明したという記事。

The chairman of Europe’s biggest bank pledged at a hostile annual meeting to cut business done through tax havens around the world

HSBCは先に資金洗浄に関する法に違反したとして、米国当局から19億ドルの制裁金を課されるなど各国の捜査当局からの追及を受けています。フリント会長によれば、この数年の間に同行の名声は大きく傷ついたとして、タックスヘイブンに関するビジネスを”significantly reduce”する計画だということです。

これに関連して、最近でも弊社に英領ヴァージン諸島(BVI)に法人を作って、香港のHSBCに口座を作りたいという依頼をいただくことがありますが、BVI法人の設立はともかく、HSBCでの新規の口座開設は事実上不可能な状況です。

監査情報の開示をめぐる米中間の合意

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米国等に上場している中国本土企業の会計監査に関わる資料の提出を上場先の国の監視機関が要求した際に、中国国内の監査法人が中国の国家機密保護法への抵触を理由にそれらの資料の開示を拒んでいる問題について、米国と中国の間で一応の取決めが合意されたようです。

Washington wins partial victory over access to mainland companies’ audit documents during investigations into accounting scandals

今回の取り決めは、米国の上場企業の監査を監視する機関であるPCAOB(Public Company Accounting Oversight Board)が、米国の株式市場に上場している中国企業の監査を担当した中国本土の監査法人に対して監査資料の提出を求めることが可能になった一方で、それらの監査法人に対する立入調査の権限は認められず、また、問題の企業そのものに対して直接アプローチする権限も認められないというものであり、米国側にとっては「部分的な勝利」にすぎないとしています。

先に米国のSEC(証券取引等監視委員会)は5大監査法人の中国本土における各アフィリエイトファームに対して、会計上の問題がある中国本土企業の監査資料提出を求めたものの、これらのファームは中国の国家機密保護法を盾に提出を拒むという事態になっていましたが、今回の取決めにより、SECはPCAOB経由という形にはなりますが、監査情報へのアクセスが可能ということになります。

台湾漁船銃撃事件と香港での反フィリピン感情

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台湾の漁船をフィリピンの海上警察が銃撃し、死傷者が出た事件は、台湾とフィリピンの間で大きな外交問題になっていますが、この事件に対して香港の市民の一部からも強い反発が出ています。同じ中華民族としての連帯意識もあるのでしょうが、香港人には2010年にフィリピンで発生した香港人観光客人質事件という忌まわしい記憶も鮮明に残っているせいもあるでしょう。以下はその当時の事件の記事です。

この事件で、8人もの香港人観光客が命を落とすことになりましたが、香港人の怒りに火を点けたのはフィリピン政府の事後対応、特にアキノ大統領が香港のメディアに示したとされる不遜な態度だったと言われています。これに関連するのが信報の以下の記事「フィリピンは何故傲慢であり続けるのか?」。

台灣的馬英九總統內外交困,疲不能興,在聽取簡報時打瞌睡,要由幕僚遞紙仔作出「溫馨提示」,被電視台拍到了,因而遭…

上の記事の中では、フィリピン政府が傲慢で強気な態度を取り続ける背景には、大統領に対するフィリピン国民からの高い支持がある一方で、国内には深刻な宗教的対立を抱え、中国や台湾との間で領土問題も加熱するという内憂外患状態の中で、対外的には強気な態度に出ざるを得ないからだという分析をしています。

昨年秋の香港大の世論調査では、香港市民が否定的な感情を抱く国としてフィリピン(政府に対しても、国民に対しても)を挙げる人が最も多い結果となっています。香港では一般市民であってもメイド(Foreign domestic helper)を雇うことも珍しくはなく、古くはその大半をフィリピンからの出稼ぎ者が占めていました。つまり、伝統的に市民レベルでの接点は数多くあったわけですので、もちろん前記の事件の影響もあったとは思いますが、香港人に根深い反フィリピン感情は一朝一夕に出来上がったものではないと思います。こうした事情を反映してか、近年では香港に出稼ぎに来るメイドの出身国としてはフィリピンを抜いてインドネシアがトップに立っています。

米アップル社の租税回避疑惑

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米アップル社のクックCEOが米上院の公聴会に呼ばれ、同社に対する租税回避の疑いについて弁明したというニュース。

 米アップルのティム・クックCEOは21日、上院小委員会で、同社は必要な税金はすべて支払い、海外子会社の利用は米国への納税額に影響していないとして税金対策を擁護した。

今回の問題以前から、アイルランドが欧米系多国籍企業のタックスストラテジー上の重要な舞台となっていることは何度も伝えられてきました。アイルランドは元々法人税率が12.5%と低い上に、アイルランドで登記された会社でも、その実質管理がアイルランド国外で行われていれば非居住法人と見なされ、法人税が適用されないということもあり、アップルだけでなく米系の巨大多国籍企業によって、アイルランド法人を担い手としたタックスストラテジーが組み立てられ、利用されてきました。

以下はニューヨークタイムズに掲載されたアップルの組織構成です。

According to a report by a Congressional panel, Apple has avoided billions in taxes through the use of international subsidiaries.

アップルの知的財産権はApple, Inc.が唯一独占的に保有しているのですが、それの利用による経済的便益のうち、ヨーロッパやアジアで得られる分についてはApple Sales International社などのアイルランド法人に流れるような仕組みになっています。これらのアイルランド法人はアップルの知的財産権から得る利益の大きさに比べて、そのコストの負担は本体であるApple, Inc.より相対的に少なくなっており、そのことが米国で問題視されている点の一つです。

ただ、今回明らかにされたアップルの税務戦略を見る限りは、合法的なタックスプランニングの範疇に入るものではないかという印象を受けました。(アップルのファンだからという訳ではありませんが、)アップルの主張の通り、課税漏れが発生しているとすれば、それは制度面の不備というべきではないかと思います。

最近の円安に関する香港各紙の論説

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先日のG7の会合で日本の年初来の円安傾向が先進国によって事実上追認された形を受け、先週末から今週初めにかけて、香港のいくつかの新聞がこの件を社説で取り上げていました。

以下は頭条日報の社説で、日本への旅行客にとって円安は有り難いのだが・・・という内容。

  日圓在首相安倍晉三上台後,出現轉向急跌,上周兌美元跌穿一百大關。安倍經濟學在國際揚名立萬,同時顯示日本在亞洲區內的貨…

香港から日本への訪問者数には昨年9月以降の日中情勢の緊迫化の影響はほとんど見られず、特に直近3月の日本への訪問客数は約59,400人(観光庁推計値)で、3月としては過去最高の数値を記録したとのことですが、そのことの背景には円安があったことは言うまでもありません。しかしその一方で、円安により中国の輸出企業は打撃を受け、中国経済に大きく依存している香港にも遠からず悪影響が及ぶであろうことから、香港にとって円安は憂鬱なものでもあるというのが記事の内容です。

続いて信報の月曜日の社説。今後、円安の進行が米国や周辺の新興国の受容範囲を超えるレベルにまで達した場合、各国の通貨戦争を誘発し世界的な経済連帯が崩れる可能性があること、言い換えれば、日本のリーダー達がいかにそれらをコントロールできるか、その能力が問われているということを述べています。

七國集團(G7)財長和央行行長會議結束,對於外界關注圓滙暴跌引發貨幣競爭性貶值,會議聲明沒有隻言對日本的貨幣量寬作出批評,不僅令日圓繼續貶值的預期升溫,也考驗新興經濟體和直接貿易對手的承受底線。
從上月二十國集團會議到上周G7會議,顯然認同了日本貨幣超寬鬆政策旨在刺激國內需求的辯詞。
然而,南韓上周減息後,越南央行亦宣布降息;差不多與此同時,紐西蘭央行上周出手干預滙市,抑制本幣升值,並強調將繼續進行干預操作,反映貨幣競爭性貶值其實已有強烈的現實性。…

最後に、経済日報の先週土曜日の社説。

日圓兌美元昨跌穿百元大關,刺激日經指數大漲414點,弱日圓造就日本表面風光,惟日圓滙價大跌已損市場信心,若日本國民…

記事の中では、日本経済の沈滞の原因は円高というよりは中韓などに対する技術面の優位性などの競争力が失われたせいであり、金融緩和を通じて誘導された円安によって日本の輸出企業が受けるメリットよりも、国債価格の下落や金利の上昇、それらの帰結としての財政の悪化や金融危機のリスクの方が大きいという主張を展開しています。

前半部分については、まさしくその通りであり、円安だけで日本経済が復活することはありえなくて、製品価格以外の面での競争力を回復することが日本経済復活にとってより重要であることは間違いありません。また、ここ数日伝えられている国債価格の下落や金利の上昇は、黒田砲が空砲に終わる可能性を示唆しており、経済日報の記事が指摘するようなリスクが現実味のあるものであることを示しています。記事にもある通り、日本国債の9割は日本国民によって保有されており、国債が投げ売りされて暴落する可能性を日本人自身が頭の中から排除して考えている節は否めず、外部から見れば非常に危険な賭けのように映るでしょうね。底なし沼のような長年にわたる負の連鎖から抜け出すためには、市場の予想や期待を裏切る思い切った対策が必要なことは確かなのですが、仕掛けが大きければ大きいほど失敗したときのリスクが大きいことは頭に置いておかなければなりません。

また、円高が続いた当時に製造業の海外移転をはじめとして日本企業が海外に目を向ける流れが強くなりましたが、今回の円安への反転によって、それらがすべて逆方向に振れることは考えにくいでしょうし、海外に目を向ける傾向はこれからも続くと思います。しかし、たとえ海外に手足を広げても、それによって何より肝心な日本経済本体の衰退を招いてしまっては何にもなりません。日本企業の海外進出を支援する立場にいながら、そのことは最近強く感じられるようになってきました。

対中直接投資・新外貨管理規定の公布

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外資企業による対中投資手続きの改訂内容が公表されました。

国家外汇管理局各省、自治区、直辖市分局、外汇管理部,深圳、大连、青岛、厦门、宁波市分局;各中资外汇指定银行:
为促进和便利外国投资者境内直接投资,规范外国投资者境内直接投资外汇管理,国家外汇管理局制定了《外国投资者境内直接投资外汇管理规定》(见附件1)及配套文件。现印发给你们,请遵照执行。
本通知实施后,之前规定与本通知内容不一致的,以本通知为准,附件2所列法规即行废止。
国家外汇管理局各分局、外汇管理部接到本通知后,应及时转发辖内中心支局、支局、城市商业银行、农村商业银行、外资银行、农村合作银行;各中资银行接到通知后,应及时转发所辖各分支机构。执行中如遇问题,请及时向国家外汇管理局反馈。

新規定は昨年12月の直接投資に関する外貨管理政策の見直しに伴って改訂されたもので、昨日13日付けで実施されています。外資による直接投資に関係する外貨登記、口座の開設や使用、資金の収支や外為業務等の方面で簡略化と整合化が図られ、廃止された法規は24に及びます。以下は、新規定の原文です。

外国投资者境内直接投资外汇管理规定
第一章 总 则

第一条 为促进和便利外国投资者境内直接投资,规范外国投资者境内直接投资外汇管理,根据《中华人民共和国外汇管理条例》等相关法律法规,制定本规定。
第二条 本规定所称外国投资者境内直接投资(以下简称境内直接投资),是指外国投资者(包括境外机构和个人)通过新设、并购等方式在境内设立外商投资企业或项目(以下简称外商投资企业),并取得所有权、控制权、经营管理权等权益的行为。
第三条 境内直接投资实行登记管理。境内直接投资活动所涉机构与个人应在国家外汇管理局及其分支机构(以下简称外汇局)办理登记。银行应依据外汇局登记信息办理境内直接投资相关业务。
第四条 外汇局对境内直接投资登记、账户开立与变动、资金收付及结售汇等实施监督管理。

第二章 登记、账户及结售汇管理

第五条 外国投资者为筹建外商投资企业需汇入前期费用等相关资金的,应在外汇局办理登记。
第六条 外商投资企业依法设立后,应在外汇局办理登记。外国投资者以货币资金、股权、实物资产、无形资产等(含境内合法所得)向外商投资企业出资,或者收购境内企业中方股权支付对价,外商投资企业应就外国投资者出资及权益情况在外汇局办理登记。
外商投资企业后续发生增资、减资、股权转让等资本变动事项的,应在外汇局办理登记变更。外商投资企业注销或转为非外商投资企业的,应在外汇局办理登记注销。
第七条 境内外机构及个人需办理境内直接投资所涉的股权转让、境内再投资等其他相关业务的,应在外汇局办理登记。
第八条 境内直接投资所涉主体办理登记后,可根据实际需要到银行开立前期费用账户、资本金账户及资产变现账户等境内直接投资账户。
境内直接投资账户内资金使用完毕后,银行可为开户主体办理关户。
第九条 外商投资企业资本金结汇及使用应符合外汇管理相关规定。外商投资企业外汇资本金及其结汇所得人民币资金,应在企业经营范围内使用,并符合真实自用原则。
前期费用账户等其他境内直接投资账户资金结汇参照资本金结汇有关规定办理。
第十条 因减资、清算、先行回收投资、利润分配等需向境外汇出资金的,外商投资企业在办理相应登记后,可在银行办理购汇及对外支付。
因受让外国投资者所持外商投资企业股权需向境外汇出资金的,境内股权受让方在外商投资企业办理相应登记后,可在银行办理购汇及对外支付。
第十一条 外汇局根据国家相关规定对外商投资企业实行年检。

第三章 监督管理

第十二条 银行为境内直接投资所涉主体办理账户开立、资金入账、结售汇、境内划转以及对外支付等业务前,应确认其已按本规定在外汇局办理相应登记。
银行应按外汇管理规定对境内直接投资所涉主体提交的材料进行真实性、一致性审核,并通过外汇局指定业务系统办理相关业务。
银行应按外汇管理规定为境内直接投资所涉主体开立相应账户,并将账户开立与变动、资金收付及结售汇等信息按规定及时、完整、准确地向外汇局报送。
第十三条 境内直接投资应按照有关规定办理国际收支统计申报。
第十四条 外汇局通过登记、银行报送、年检及抽样调查等方式对境内直接投资所涉跨境收支、结售汇以及外国投资者权益变动等情况进行统计监测。
第十五条 外汇局对银行办理境内直接投资业务的合规性及相关信息的报送情况实施核查或检查;对境内直接投资中存在异常或可疑情况的机构或个人实施核查或检查。
核查包括非现场核查和现场核查。现场核查的方式包括但不限于:要求被核查主体提交相关书面材料;约见被核查主体法定代表人、负责人或其授权人;现场查阅、复制被核查主体相关资料等。
相关主体应当配合外汇局的监督检查,如实说明情况,提供有关文件、资料,不得拒绝、阻碍和隐瞒。
第十六条 境内直接投资所涉主体违反本规定的,外汇局根据《中华人民共和国外汇管理条例》及相关规定进行处罚。

第四章 附 则

第十七条 外国投资者通过新设、并购等方式在境内设立金融机构的,参照本规定办理登记。
第十八条 香港特别行政区、澳门特别行政区和台湾地区的投资者境内直接投资参照本规定管理。
第十九条 国家外汇管理局负责本规定的解释,并依据本规定制定操作指引。
第二十条 本规定自2013年5月13日起实施。此前规定与本规定不一致的,以本规定为准。

ブ社記者による顧客アクセス履歴の閲覧

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先月、香港のブルームバーグの記者が、同社の金融情報サービスに対する顧客のログイン記録から情報を得て取材活動を行ったことから発覚したこの問題で、ブルームバーグ社は自らの誤りを認め、自社の記者がそれらの情報にアクセスできないようにしたということです。

Global news and financial data agency blocks journalists from monitoring client login activity after complaint about reporter in Hong Kong

今回の香港の記者は不正な手段を用いて情報にアクセスしたというわけではなく、ブルームバーグ社の記者であれば当たり前に同社の情報端末へのアクセス履歴などの情報にアクセス可能であったことが問題とされていて、どちらかと言えば、企業倫理の面に焦点が当てられています。ブルームバーグ社は非を認めてすぐに対処したのですが、それは同社が企業として、報道機関としての良識が問われる状況になったからだと思います。

今回の問題は閉じたネットワークにおける利用履歴の問題だったのですが、インターネット上に無数に散らばるビッグデータの分析と活用はビジネスチャンスの宝庫として最近とみに注目されており、利用者の知らないところでそれらの情報がビジネスの種として利用される状況が既に始まっています。それらは匿名データとしての利用が原則とはされているものの、最終的にそれが個人情報と結びつけて利用されるかどうかは各企業の良識頼みのところがあり、そう考えると、今回の問題も単に報道機関に限定した問題としてとらえるより、情報のビジネス利用とプライバシーの問題として広く認識すべきかもしれないと感じました。

RCEP交渉開始

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アジア・太平洋地域において、TPPと並ぶ2大自由貿易圏の一つであるRCEPの交渉がいよいよ明日から開始されます。

東アジアを中心とした巨大自由貿易圏作りが動き出す。日本や中国、東南アジア諸国連合(ASEAN)など16カ国は9日から東アジア包括的経済連携(RCEP)交渉の初会…

TPP参加国
TPP

RCEP参加国
RCEP

記事にもある通り、RCEPは現状では経済規模の点でTPPに劣るものの、TPPに参加しない中・印両大国がメンバーに加わっている点が注目されます。香港は現段階でまだRCEPの交渉参加国ではありませんが、将来的にはその輪の中に組み込まれていくことになるでしょうね。

中国国内への資金流入に対する管理強化

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中国の外貨管理局より、外貨資金の中国国内への流入管理を強化する旨の通知が出されました。

国家外匯管理局各省、自治区、直轄市分局、外匯管理部,深セン、大連、青島、厦門、寧波市分局;各中資外匯指定銀行:
為支持守法合規企業開展正常経営活動,防範外匯収支風険,現就加強外匯資金流入管理有関問題通知如下:...

この通知の第二項において、貿易決済を名目とした投機資金の流入に対する取締りの内容が示されています。

二.輸出入企業貿易外貨収支の分類管理強化

外貨管理局は商材の流れと比べて、国内への資金の流入量が著しく大きい企業に対して警告書を発送し、10営業日以内の状況説明を求める。その上で企業側から回答が得られなかった場合や証明材料や合理的な説明がなされなかった場合には、外貨管理局は<<貨物貿易外匯管理指引実施細則>>第55条等の規定に基づき、その企業をB類に分類し厳重な監督下に置き、その後3ヶ月間連続で正常な状態であることが示されれば、再びA類に復帰させる。外貨管理局は最初にその対象となった企業に対して、警告書を5月10日までに発送し、5月31日には貿易外貨監視システムを通じて各銀行に企業の分類データを送付し、分類結果は6月1日より発効させる。・・・

今回の規制の主なターゲットは貿易決済を装って外国から資金を流入させている中国本土企業であると考えられ、少し前に騒がれた中国の貿易統計の信憑性に関わる下記の記事の内容ともつながっているものです。

Banks are questioning the accuracy of China’s export figures, casting doubt on its recovery…