月別アーカイブ: 2014年4月

Hong Kong Property Review 2014

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香港政府のRating and Valuation Departmentより、「Hong Kong Property Review 2014」が公開されました。(レポートはこちら

2013年の不動産物件の販売価格や賃料の動向について、「Overview」の中で以下のように記されています。

1.住宅物件
住居用物件の販売価格の上昇トレンドは2013年最初の8ヶ月間は続いたものの、第4四半期に入って沈静化し、前年同期比9%の上昇となった。一方、賃料は2013年を通じて上昇を続け、第4四半期の賃料指数は前年同期比4%の伸びとなった。

2.オフィス物件
オフィス物件の販売価格は、2013年上半期は上昇が続いたものの、第4四半期に落ち着きを見せ始めた。
2013年第4四半期のGrade A(甲級)物件の価格は前年同期比6%の上昇、Grade B(乙級)、Grade C(丙級)物件もそれぞれ13%、17%の上昇となった。賃料の動きも同樣で、2013年第4四半期の賃料は前年同期比7%の上昇となった。

3.小売店舗物件
販売価格や賃料の上昇傾向は2013年も続いたが、年末に向けて落ち着きを見せた。販売価格・賃料ともに2013年第4四半期は前年同期比6%の上昇となった。

2013年も全体として不動産価格や賃料の上昇は続きましたが、足元ではその伸びは沈静化しつつあるようです。

賃料指数(1999年の水準を100とする)
種別 2012 2013
Q4 Q1 Q2 Q3 Q4
住居用物件 中小 151.2 152.6 154.9 157.3 158.4
大型 145.9 143.9 141.9 142.6 142.4
全体 150.7 151.7 153.5 155.8 156.8
オフィス用物件 甲級 202.2 204.9 211.6 215.0 213.8
乙級 189.2 194.6 199.4 204.1 204.7
丙級 168.1 172.9 180.8 187.1 187.4
全体 193.2 196.9 203.5 208.0 207.5
小売店舗用物件 157.7 160.4 165.7 168.1 167.3
出典:Hong Kong Property Review 2014
種別 変化率(%)
(2013年第4四半期/2012年第4四半期)
販売価格 賃料
住居用物件 中小 +9.0 +4.8
大型 +0.5 -2.4
全体 +8.6 +4.0
オフィス用物件 甲級 +6.3 +5.7
乙級 +13.3 +8.2
丙級 +17.1 +11.5
全体 +11.4 +7.4
小売店舗用物件 +5.6 +6.1
出典:Hong Kong Property Review 2014

2015年 香港の祝日

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本日(25日)付けで、香港政府より2015年の香港のPublic holidays(公休日)が発表されています。

公休日 日付
毎週日曜日
新暦元旦 1月1日
旧暦元旦 2月19日
旧暦正月2日目 2月20日
旧暦正月3日目 2月21日
グッド・フライデー 4月3日
グッド・フライデー翌日 4月4日
清明節翌日 4月6日
イースター・マンデー翌日 4月7日
労働節 5月1日
仏誕 5月25日
端午節 6月20日
香港特別行政区成立記念日 7月1日
中秋節翌日 9月28日
国慶節 10月1日
重陽節 10月21日
クリスマス 12月25日
クリスマス後最初の平日 12月26日

旧正月は4連休、イースターは5連休の大型休暇となります。

なお、2015年の香港のカレンダーはこちらからご覧いただけます。

フィリピン・バスジャック事件問題解決へ

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2010年8月にマニラで発生し、香港人観光客8人が犠牲になったバスジャック事件の事後処理を巡り、3年余りに渡って厳しい対立関係を抱えてきた香港とフィリピンですが、昨日(24日)、香港・フィリピン両政府がこの事件に関する共同声明を発表し、香港政府は制裁措置(フィリピン外交官パスポートや公用パスポートの保持者の香港入境時のビザ(査証)免除凍結)を解除するとともに、旅行者に対する渡航自粛勧告も23日付けで2段階下の注意喚起に緩和されました。

Philippines closes dispute over 2010 tragedy in Manila by expressing its ‘sorrowful regret’, with grieving relatives receiving undisclosed compensation

事態をここまで悪化させたのは、フィリピンのベニグノ・アキノ大統領が事件に対するフィリピン政府としての公式謝罪を頑なに拒み続けたことでしたが、第三者的にみると、事件発生当初にアキノ大統領が香港のマスコミによる厳しい取材攻勢に反発して謝罪を拒んだ結果、引っ込みがつかなくなってしまったように見えました。双方のメンツが絡んで事態が膠着状態に陥る中、フィリピンの国会議員らが水面下で解決の道を探っていたようですが、直接的な契機となったのは、今週、マニラ市のジョセフ・エストラーダ市長がアキノ大統領の側近を伴って香港を訪問したことでした。市長は事件の犠牲者の遺族たちと面会し、公的な立場で謝罪の意を表明するとともに、事件のあった8月23日を亡くなった人たちの冥福を祈る日とすることを宣言し、また(金額等の内容は非公開ではあるものの)補償についても一定の合意がなされたようです。公式の合意文書には謝罪の文言は盛り込まれなかったものの、遺族に手渡されたフィリピン警察長官名での書簡で「Please accept our most sorrowful regret.(我々の最も深い悲しみを湛えた後悔の念を受け入れてほしい)」という謝罪に限りなく近い文言が含まれていたことで、双方のメンツを立たせた形となりました。

この事件は、多くの香港人が犠牲になったことで香港社会に暗い影を投げかけただけでなく、フィリピン側の事後処理のまずさにより、香港市民の対フィリピン感情を著しく悪化させる原因になっていましたが、それがようやく解決をみたことは喜ばしいことです。領土問題のような国家の主権のからんだ話とは次元が違う問題とはいえ、国家間の紛争解決の参考事例のひとつになってくれればと願います。

14年第1四半期の日本の対中投資額は前年同期比で半減

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17日、中国商務省の記者発表において、2014年第1四半期の対中投資額全体が前年同期比5.5%増の315.49億ドルとなった一方で、日本からの投資は前年同期比47.2%減の12.09億ドルにとどまったことが明らかになりました。尖閣国有化以降の日本企業の対中投資熱の冷え込みが続いていることを示した数字と言えます。

また、日本のみならず、アメリカ・EUなどからの対中投資額も軒並み減少した一方で、韓国からの投資は急増(前年同期比162.13%増の16.25億ドル)し、この期間の投資額では日本を抜いています。

中国14年第1四半期GDPは6四半期ぶりの7.5%割れ

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16日、中国国家統計局は今年1-3月期の国内総生産(GDP)を発表し、実質成長率が前年同期比7.4%増にとどまったことが明らかになりました。実質GDP成長率が目安とされる7.5%を割ったのは、2012年7-9月期以来6四半期ぶりとなります。

また同時に、2014年第1四半期の経済指標も発表されています。中国政府のリリースでは、冒頭に「着力改革创新,着力转型升级,着力改善民生,国民经济开局平稳,总体良好。(改革創造、経済のモデルチェンジ、国民生活の改善は着実に進んでいる。国民経済は平穏な幕開けを切り、全体としては良好である)」と述べていますが、経済指標の各数値は軒並み、景気の減速を示唆するものとなっています。

2014年第1四半期の主要経済指標
2013年1-12月 2014年1-3月
金額 伸び率 金額 伸び率
国内総生産
全体 568,845億元 +7.7% 128,213億元 +7.4%
工業付加価値額
全体 +9.7% +8.7%
紡績 +8.7% +6.6%
化学品製造 +12.1% +11.8%
自動車製造 +14.9% +14.0%
電気機械製造 +10.9% +11.3%
コンピュータ・
通信設備等製造
+11.3% +11.3%
主要製品生産量
発電量 52,451億kWh +7.6% 12,719億kWh +5.8%
粗鋼 77,904万トン +7.5% 20,270万トン +2.4%
小型コンピュータ 35,246万台 +7.8% 7,974万台 +2.6%
IC(集積回路) 868億個 +10.4% 201億個 +4.2%
自動車 2,387万台 +18.4% 626万台 +10.8%
固定資産投資
全体 436,528億元 +19.6% 68,322億元 +17.6%
社会消費財小売
全体 234,380億元 +13.1% 62,081億元 +12.0%
貿易
全体 41,603億ドル +7.6% 9,659億ドル -1.0%
輸出額 22,100億ドル +7.9% 4,913億ドル -3.4%
輸入額 19,503億ドル +7.3% 4,746億ドル +1.6%
マネーサプライ
M2 110.65兆元 +13.6% 116.07兆元 +12.1%
消費者物価
全体 +2.4% +2.3%
食品 +4.7% +3.5%
衣料品 +2.3% +2.2%
家庭設備用品・補修 +1.5% +1.3%
医療保健・個人用品 +1.3% +1.1%
交通・通信 -0.4% -0.2%
娯楽教育文化用品 +1.8% +2.5%
リビング +2.8% +2.7%
工業生産者物価
全体 -2.3% -2.0%

IMF世界経済見通し(2014年4月版)

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IMFが「世界経済見通し(World Economic Outlook)」の2014年4月版を公表しました。

アジア全体としてみた場合、GDP成長率は2013年の5.2%から2014および2015年には5.5%へと緩やかに加速するとしていますが、以下の3つの懸念が存在しているとしています。

  • 世界的な金融引き締め
  • アベノミクス効果の息切れ
  • 中国経済の予想以上の失速と金融セクタへの影響
直近の経済指標の動向予測
実質GDP成長率 インフレ率
2013 2014
(予)
2015
(予)
2013 2014
(予)
2015
(予)
日本 1.5 1.4 1.0 0.4 2.8 1.7
韓国 2.8 3.7 3.8 1.3 1.8 3.0
オーストラリア 2.4 2.6 2.7 2.4 2.3 2.4
台湾 2.1 3.1 3.9 0.8 1.4 2.0
香港 2.9 3.7 3.8 4.3 4.0 3.8
シンガポール 4.1 3.6 3.6 2.4 2.3 2.6
ニュージーランド 2.4 3.3 3.0 1.1 2.2 2.2
中国 7.7 7.5 7.3 2.6 3.0 3.0
インド 4.4 5.4 6.4 9.5 8.0 7.5
インドネシア 5.8 5.4 5.8 6.4 6.3 5.5
タイ 2.9 2.5 3.8 2.2 2.3 2.1
マレーシア 4.7 5.2 5.0 2.1 3.3 3.9
フィリピン 7.2 6.5 6.5 2.9 4.4 3.6
ベトナム 5.4 5.6 5.7 6.6 6.3 6.2
その他アジア諸国 6.2 6.7 7.1 6.8 6.6 6.4
単位:パーセント
経常収支対GDP比率 失業率
2013 2014
(予)
2015
(予)
2013 2014
(予)
2015
(予)
日本 0.7 1.2 1.3 4.0 3.9 3.9
韓国 5.8 4.4 3.5 3.1 3.1 3.1
オーストラリア -2.9 -2.6 -2.8 5.7 6.2 6.2
台湾 11.7 11.7 10.9 4.2 4.2 4.1
香港 3.1 3.3 3.9 3.1 3.1 3.1
シンガポール 18.4 17.7 17.1 1.9 2.0 2.1
ニュージーランド -4.2 -4.9 -5.4 6.1 5.2 4.7
中国 2.1 2.2 2.4 4.1 4.1 4.1
インド -2.0 -2.4 -2.5
インドネシア -3.3 -3.0 -2.7 6.3 6.1 5.8
タイ -0.7 0.2 0.3 0.7 0.7 0.8
マレーシア 3.8 4.0 4.0 3.1 3.0 3.0
フィリピン 3.5 3.2 2.6 7.1 6.9 6.8
ベトナム 6.6 4.3 3.5 4.4 4.4 4.4
その他アジア諸国 -2.1 -1.4 -1.2
単位:パーセント

米国IPOを控えたアリババが描く成長の青写真

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先月、中国最大のEC(電子商取引)企業アリババ・グループがNY株式市場への上場を表明しました。以下は、ロイターの「Alibaba’s IPO architect lays out blueprint for e-commerce empire(アリババのIPO設計者が描くE・コマース帝国に向けての青写真)」という記事です。

HONG KONG/BEIJING (Reuters) – Alibaba, the world’s biggest e-commerce company, changed how China shops. Now the man driving its blockbuster U.S. stock sale wants to transform the rest of the country’s

アナリスト予想では、IPOによるアリババの調達額は160億USドル、上場後の株式時価総額は1400億USドルにも達するとされています。この記事では、調達資金の使い途として、Alipayなどの金融・決済サービスの充実やライバルのテンセントに遅れを取っているモバイル向けサービスの拡充が示唆されていますが、この巨額の資金の行方は中国IT業界のドミナンスを決定づけるかもしれません。

IPOで話題になるIT系企業の多くが、実は足元の業績には苦しんでいるケースが多く、先日、米国での株式新規公開(IPO)を計画していると報じられた中国版Twitterと呼ばれる微博(Weibo)も直近の業績では最終赤字を計上しています。これには未発達で開拓余地の大きい市場の場合、利益よりも売上(シェア)を優先する必要があることや、莫大な先行投資の必要性というIT業種固有の事情もありますが、アリババの場合、ここ数年で業績(特に利益)が飛躍的に伸びており、既に投資先行の時期は脱して利益を生み出す時期に入っていると見られます(アリババは上場前で業績を公表していないため、アリババの株式24%を保有するYahoo, Incの10-Kの数字による)。

アリババ・グループの直近3年間の業績
2011/9 2012/9 2013/9
売上高 $ 2,344,973 $ 4,082,838 $ 6,734,978
売上総利益 1,557,392 2,764,314 4,909,327
純利益 339,552 484,511 2,847,139
USGAAPベース 単位:千USドル

また記事の中では、中国の個人向け電子取引市場におけるアリババ・グループのシェアが8割を超えているとしていますが、別の調査機関の調査でも、2013年末時点でB2C市場で過半、C2C市場では9割を大きく超えるシェアを獲得しているとされています。プラットフォームビジネスにおけるこのシェアの差は既に決定的とも言えますが、競合相手とは資金力の違いもあって、世界最大のEC市場となった中国でアリババの独走が続きそうです。


※天猫、淘宝はアリババ・グループ傘下のECサイト