月別アーカイブ: 2014年12月

英中共同声明から30年

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香港の返還を定めた「英中共同声明」の署名から今日19日でちょうど30年となりました。「佔中」運動が一区切り付いたこの時期に、この共同声明をめぐっての議論が喧しくなっています。

Veteran politicians familiar with the pre-handover negotiations are split on the government’s controversial interpretation of the Joint Declaration – officially signed 30 years ago today….

足かけ3年間の交渉を経て、英中両政府の間で84年に交された英中共同声明ですが、その中では香港の返還と併せて、返還後50年間の「一国二制度」下の「高度な自治」を保証することも定めていました。香港で抗議デモの嵐が吹き荒れる中、英国側はこの共同声明が確実に履行されていることを見届ける「道義的責任」があるとして、英国国会の視察団を香港に派遣することを決めますが、中国政府はこれを内政干渉として受入れを拒否したばかりか、反発を強める中国側は、駐英中国大使館がこの共同声明の内容は現在では無効だという見解を示します。

上の記事では、譚志源政制及内地事務局局長が英国にはそのような道義的責任はないという見方を示した他、香港基本法の起草に携わり、現在も基本法委員会のメンバーを務める譚惠珠氏も「If there are people who want to come to Hong Kong to investigate or monitor the implementation of the Joint Declaration for the political reform issue, it is out of the focus.(政治改革問題に対して、共同声明の履行を調査・監視する目的で香港を訪れることを望む人たちがいるとすれば、それは的外れだ)」と述べています。

そもそも、「一国二制度」を含む現在の香港の自治制度は84年の英中共同声明に由来するものではなく、97年に定められた香港の基本法に由来するものであり、それを否定したからと言って、直ちに現在の香港の自治そのものを否定するものではありません。英国側による共同声明の履行の監視がこれまでどのように行なわれてきたのかは定かでありませんが、それにしても中国側の反応はあまりに過敏であり、そこには香港問題に対する米英を中心とする諸外国からの介入への強い警戒心が表われています。

<雨傘革命>「本丸」アドミラルティの占拠サイト陥落

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昨日(11日)、デモの最大拠点であった金鐘(アドミラルティ)の占拠サイトが強制撤去されました。

事前に警察は午前11時までに占拠地域の「清場(強制撤去)」を行なうとして、それまでに現場から立ち退くようデモ隊に求めていましたが、結局、座り込みを続ける人たちはそれには応じませんでした。昼過ぎに金鐘の占拠サイトを訪れたときには、まだ多くの学生たちが座り込みを続けていましたが、その表情には2ヶ月に及んだ座り込みによる疲労とともに逮捕の時を淡々と待つあきらめのような気持ちが窺えました。

11日昼頃のアドミラルティの占拠サイトの様子
IMG_2804

午後に入り、警察の再三の呼びかけに応じて、座り込みを続けたいた人たちの相当部分は逮捕執行前に自発的に占拠サイトを立ち退きましたが、それらの人たちにも後日、法的責任が問えるよう警察サイドは身分情報の提供を求め、その数は900人に上りました。

そして、最後まで占拠サイトでの座り込みを続けていた人たちに対して、警察は午後4時頃から逮捕の執行を始めます。一人また一人とサイトから引き剥がされるように連行された200人余りの逮捕者の中には、デモを主導した学生団体の幹部をはじめ、梁家傑(アラン・リョン)、劉慧卿(エミリー・ラウ)各氏ら民主派政党の党首クラスや、民主派の重鎮である李柱銘(マーティン・リー)氏、デモの模様をネットで中継し続けたApple Daily社長(同日付で辞任)の黎智英氏らが含まれました。

座り込みはまだ銅鑼湾のサイトにおいて継続していますが、9月下旬から始まった道路占拠運動は一つの大きな区切りを迎えました。

日港租税協定に基づく情報交換制度で相続税等も対象に

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日本・香港両政府より、昨日(10日)付けで日本・香港間の租税協定の情報交換規定に関する書簡が交換されたことが発表されました。

香港との租税協定の情報交換規定に関する書簡が交換されました

1 12月10日(水)、日本国政府と中華人民共和国香港特別行政区政府との間で「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府と中華人民共和国香港特別行政区政府との間の協定」(平成22年11月9日署名、平成23年8月14日発効。以下「協定」といいます。)に関する書簡の交換が香港で行われました。

従来の日港租税協定で情報交換の義務化の対象となる日本側の租税は所得税・法人税・住民税の3つの税目に限られていましたが、この書簡の交換による合意の効力発生後は、相続税・贈与税・消費税についてもその対象となります。

書簡の交換による両政府間の合意は、双方の内部手続を経た後、内部手続が完了したことを相手に通告し、遅い方の通告が受領された日に効力が生じるものとされています。

日港租税条約の情報交換規定に基づく情報交換件数は公表されていませんが、先に公表された国税庁の「平成25事務年度における租税条約等に基づく情報交換事績の概要」によれば、情報交換の3つのスキーム(①「要請に基づく情報交換」、②「自発的情報交換」、③「自動的情報交換」)のうち、日本側から外国税務当局に発した「要請に基づく情報交換」の要請件数は720件で、このうち、(香港を含む)アジア・大洋州の国・地域向けの要請が469件で、全体の6割以上を占めたといいます。逆に、外国税務当局から日本側に寄せられた「要請に基づく情報交換」の要請件数は106件となっています。